初心者から上級者まで、更にはソリストのレベルまで対応している左手のための画期的な教則本。
解説は日本語、英語、イタリア語の3言語。また、詳しい説明が各章ごとになされている。
第一部(1〜10)はネックのポジション、第二部(11〜25)はカポタストのポジション(親指を使用)、
第三部(26〜30)は付録として特殊な奏法、そして最後に音程の解析の章を設けてある。
2018年イタリア、ルッカで開催されたBASS EUROPAでこの教則本のセミナーが開かれた。
著者コメント
長年のソロ活動を通じて、「音程の正確さ」という課題に悩まされてきました。これまでの経験をもとに、奏法を見直してようやく発表できる物が出来上がりました。ごく当たり前のこともありますが、ソロ演奏に必要な、ハイポジション(カポタスト)の新しい分類、親指の独立に伴うシフティング距離の再考等の新しい視点の技術が記してあります。対象は初心者 (と言っても チューニングができない人、音符が読めない等音楽や楽器の知識がない人、まったく初めての人は除きます)からソリストまで。
第一部は、初心者にも必ず役に立つネックポジション(手の形とシフティング)
第二部は、ハイポジション及びシフティング、そしてての形の新しい分類等。
第三部には付録として、特殊な技術と音程の説明の項を設けました。
また、本書は初心者からすぐにハイポジションを練習することをお勧めしているのが一つの特徴でもあります。
今までの教則本(例えば「シマンドル」では、ある程度は弾けるようにはなるが、正確な音程で弾くことができるようにはならない)では学ぶことができなかった基本的な技術、練習方法を網羅してあります。例題をすべてのポジションで行うことによって膨大な課題を練習することができ、コメントをよく読んで課題を練習することによって、全ての人に音程改善の効果が「必ず」あります。例えば、一度ポジション内で出した音にシフティングする課題が多くあり、少しでも音程が悪いとすぐわかるシステムは、まるで「嘘、発見器」のようだと評判です。
斎藤輝