(有)アットのコントラバスについて(2024年4月6日更新)


 (有)アットのコントラバスは全てイタリアからの直輸入。現地で直接、所有者又は製作者から仕入れを行い、他のコストを最小限に押さえることで、相場より安い価格での販売を行っています(一部のショップのように最初は高い金額を表示し大幅に値引きする方法は取っておりません)1982年から40年にわたってイタリアのコントラバス事情を見つめてきた経験(試奏したコントラバスの数、数百本)そしてプロのコントラバス奏者の目と耳で実際に弾いて選んだ楽器、また、日本で行う最終調整セッティングには自信が有ります。又、取り引きしているイタリアのメーカーとのコラボレーション(演奏する側に立っての改善要求)も積極的に行っています。

(有)アットは以下のような観点で楽器を選んでいます

優秀な楽器製作者の物であること。新作の場合は絶対条件となります。現在イタリアでコントラバスを製作するメーカーは僅か数%(二十数人程度)、コントラバス専門のメーカーは楽器製作の基本技術を正確に学んでいないことも多く、又、ヴァイオリンメーカーが1、2本のコントラバスをヴァイオリンだけの経験だけで作ることもあり、実際、本当に良いもの(良く鳴り、音色が良く、ポジションが正しくて弾きやすく、楽器も美しい)は非常に少ないと言うのが現状です。(有)アットが契約しているアレッサンドロ ・チチリア−ティ氏は国立の製作学校卒業で、既にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロで非常に高い評価を得て、それらの経験を10年程積んでからコントラバスの製作を開始しました。又、彼の製作者になる前の経歴が大きく物を言って(実に彼は国立音学院のコントラバス科を卒業、地方オ−ケストラの首席の経験もある)第一作目から非常にクォリティーが高いコントラバスの製作に成功しました。そして、現在まで少しずつ改良を重ねながら40本以上のコントラバスを製作しています(最近まで、ヴァイオリンやチェロの価格が相当高くなったためコントラバスの生産は中止していました)が、15年振りに1本入荷いたしました。

このところ人気沸騰中の南イタリアのコズィモ・フィスケッティ氏(COSIMO FISCHETTI)の楽器が主力商品となっています。日本で名実ともにNo,1コントラバスソリストの「池松 宏」氏も昨年12月にコズィモ・フィスケッティを購入いたしました。

オリジナリティー。日本にはビッグネームを名のるオールド楽器が多すぎます。贋物が非常に多いのです。「オーケストラを歩けば超名器にあたる」です。古い楽器になればなるほど製作者を特定するのが難しくなります。また、他の国の楽器がイタリアの楽器になったり、あまり知られていない製作者の楽器は相当数有名な製作者の楽器に化けています、また、1900年代の名器が1800年代の名器にすりかわること等があります。そして、楽器の中に貼ってあるラベル(修理の日付け等も含めて)は信用できないものが数多く有ります。又、日本に輸入される前から偽のラベルに貼リ変えられていたりする楽器も少なくありません。イタリア国内では1900年以前(特に1800年前後のもの)のオールド楽器でオリジナルのラベルが残っているのはほんのわずかです。(有)アットはできる限り(力不足ではありますが)オリジナリティーの解明に務めています。つまり、売り手が言った楽器の名前を鵜呑みにしてそのままお客様に販売することはありません。

価格。最近のイタリアでの価格高騰(特に1900年前後のモダンイタリー)は驚く程で、相当ののお金をださないと手に入りません。しかし(有)アットは低価格での仕入れを目指し、冒頭でも述べましたが、直接所有者から仕入れることを徹底しています、しかし残念ながら10数年前のユーロ導入後から殆どの楽器が5割程度高くなり、現在は約2倍以上に上昇しました。ユーロ通貨統合後約20年経過しましたがユーロの円相場はその当時の1,6倍。リラの時代に較べると全てのものが円に対して2倍以上の値上がりになっています。現在(2024/4/6)ユーロの高騰が止まらず【1ユーロ167円】(2023年4月は142円でした)楽器の価格は1年前に較べると10%以上上がりました。

お勧めは何といっても新作のイタリアの楽器。オールドの良いものは非常に高価でもう手が出なくなりました。それどころか売りに出ないので手に入らないと言うことが起ってきています。しかし新作は誰でもがんばれば手が届く価格です。(中級の乗用車の価格?300万代前半)。自動車の様に年々価値が大幅に下がることもありません。本当に良い物適正な値段で購入することができれば、将来買った値段で売れたり、また、それ以上の価値が出たりするものもたまにあります。当社の扱う新作楽器は以前からデザイン、ポジションに至るまで細かくオーダーを出していますので仕上がりは非常に良くなっています。そして近年新作の製作技術は破竹の進化を遂げ、オールドを凌駕するような新作が表れてきました。現在、市場に出回っている新作にはかなりの数の名器のコピーがありますが、1800年代後半以前に製作された楽器はそれが名工の作でも現在の奏法にそぐわず、特に肩が張っていて、上胴幅が広くポジションも狂っているものがありますので注意が必要です。現在もそのような楽器が生産されているのは悲しい限りです。

楽器は弾きやすくないとその機能を発揮させることができません。そのような楽器は買わないことです。

既に、その数が激減しているイタリアからのオールド楽器の輸入は困難を極めるものになり価格も想像をはるかに超えて上がりました、現在オールド楽器のイタリアでの価格は20年前にイタリアから輸入されて日本で売られていた価格よりずーっと高いと言う状況です。しかし値段が高いと言う理由より物がないのが現状で、よってこれからの入荷は殆ど望めません。

最後に(有)アットの楽器には、はずれの楽器はありません。楽器がまだ良くわからない方は、本人の身体に合わないもの(体の小さい方は,上胴幅が50cmを超えると途端に弾きにくいと感じます)や、弦長が長すぎる物、ポジションが正しくないために弾きにくいもの、オールドの場合は贋物、値段が相場よりも高いものをお買いになることが少なくないようです。(有)アットでは奏者の方の立場に立って本当に気に入っていただける楽器のみをお勧めするようにしていますので御安心下さい。



(有)アットではイタリアの新作を中心に常時10本位のコントラバス(HPの在庫表に載せていない楽器もあります)を揃えています。在庫10本。(2024年4月6日現在)

スルガ銀行ローン取扱店

(有)アットでは修理や調整は致しません、でも心配御無用、日本でコントラバス奏者達からも大変信頼が厚い優秀な弦楽器製作者を御紹介致します。


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コントラバス弦価格表 Alessandro Ciciliati